犬の高血圧症

人と同様に犬にも高血圧症が存在します。高血圧症になると犬にとってどんな悪いことがあるのでしょうか。見ていきましょう。

獣医師にLINEで相談する

高血圧症とは

文字通り血管にかかる圧力である血圧が、正常よりも高い状態が持続していることを指します。
犬の場合、最高血圧(よく人では上の血圧と言われるものです)が160mmHg(mmHg:血圧の単位です)を超えたら高血圧症と言われています。正常な犬の最高血圧が高くても140mmHg前後であるため、だいたい20〜30くらい高い値が持続した場合、高血圧ということになります。この高血圧状態が普段から持続しているというのもポイントです。動物はストレスを感じたときも一時的に血圧が高くなるからです。
そのため動物病院で測った血圧が高かったとしても、本当に高血圧症が原因なのか判断するのが実はとても難しいといえます。

犬の高血圧症の原因は

高血圧症は原因が特定できない特発性高血圧症と特定の病気が原因で引き起こされる二次性高血圧症に大別されます。
特発性高血圧症は犬種などの遺伝的な要素やその犬種の気質(怒りやすい等)、体格など様々な原因で起こると考えられていますが詳しいことはよくわかっていません。

二次性高血圧は内分泌疾患、腎臓病、心臓病などが主な原因となります。犬では、クッシング症候群などの内分泌疾患が原因となることが多いです。

どんな症状があるのか

高血圧症自体の自覚症状はほとんどありません。しかし血圧が高いことで、目、腎臓、脳、心臓などに負担がかかり、ダメージが蓄積されていき、症状があらわれます。

具体的な症状としては

  • なんとなく元気がない、食欲の変化
  • 目の中の出血や失明(眼に影響が出ている場合)
  • 多飲多尿(腎臓に影響が出ている場合)
  • ふらつきや痙攣、意識障害(脳に影響が出ている場合)
  • 呼吸困難や不整脈による失神(心臓に影響が出ている場合)

などがあげられます。
これらの症状は失明や腎不全・心不全など重篤な病気の原因となります。
これらの症状で一番わかりやすく、かつ殆どの場合で現れる症状が目への症状です。
失明すると瞳孔が常に開いている状態になり、また物にぶつかりやすくなります。
しかし、これらの症状はそれぞれの臓器がかなりのダメージを受けないと現れないため、症状が現れる前に、定期的に血圧測定や血液検査、尿検査などを行って全身の臓器の状態を把握することが大事です。

治療法・予防法

高血圧症の原因となっている病気があればその病気の治療を優先的に行います。
また血圧を下げる薬を飲む治療も同時に行います。

食事などの生活習慣の影響に関してはまだまだわかっていないことも多いです。
例えば塩分が多い人の食べ物やフードが犬の高血圧を悪化させるかどうかは実はわかっていません。しかし、塩分の多い食事は高血圧症の原因となる腎不全や心臓病によくないことがわかっているので、高血圧を予防するためにもこれらの食べ物は与えないほうがいいでしょう。

まとめ

高血圧症は症状が出ていなくても、将来的に血管や臓器などに大きな損傷を与える可能性があります。高血圧症が発見されたら定期的な検査を必ず行いましょう。
また、適切な治療を早期から行い、できるだけ臓器への負担を減らすことが必要です。

獣医師にLINEで相談する

  • 執筆者

    PetVoiceBlog編集部

    PetVoice編集部は獣医学や動物行動学を学んだスタッフが犬・猫の健康に関する情報をお伝えします。