愛犬が歩き方を気にする?膝蓋骨脱臼(パテラ)のグレードと手術の判断基準
愛犬の歩き方に異変を感じ、このページにたどり着いた飼い主様、ご不安なこととお察しします。
小型犬を中心に多く見られる「膝蓋骨脱臼」、通称パテラ(Patella Luxation)。愛犬が時々後ろ足をケンケンしたり、スキップするように歩いたりする姿を見ると、「もしかして病気なの?」「痛がっているんじゃないか」と心配になりますよね。
この記事を読むべき人
- 愛犬が時々足を上げる、スキップする。
- 獣医に「パテラの可能性がある」と言われた。
- 手術の必要性や費用について不安がある。
この記事では、「症状」「グレード」「治療法」「費用」「予防」を網羅的に解説し、愛犬にとっての最善策を見つけるための道筋を示します。
【症状チェック】犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)のサインを見逃さない
愛犬は言葉を話せません。飼い主様が日常の些細な変化に気づくことが、早期発見の鍵になります。
初期・軽度のパテラで見られる症状
-
時折見られる「ケンケン」「スキップ」歩行:
散歩中や遊びの最中に急に片足を上げ、すぐに何事もなかったかのように歩き出す。最も特徴的な初期症状です。 -
後ろ足の動きが一瞬止まる:
お皿が外れた後、戻ろうとする瞬間に動きが硬直したり震えたりします。
中度〜重度のパテラで顕著になる症状
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足を引きずる・地面につかない(挙上):
痛みが強いため、常に足を上げている状態が続きます。 -
筋肉が痩せる(萎縮):
患部をかばうことで、後ろ足の筋肉が細くなります。左右の太さを比べてみましょう。
自宅でできる簡単チェックリスト
- Check 散歩中に時々「ケンケン」や「スキップ」をする
- Check 以前より階段の上り下りを嫌がる
- Check 左右の後ろ足の太さに違いがある
※一つでも当てはまる場合は、獣医師に相談しましょう。
【グレード解説】犬のパテラは4段階|進行度を理解する
パテラの治療方針を決める最大の要素が「グレード(進行度)」です。
| グレード | 症状・状態 | 一般的な治療 |
|---|---|---|
| グレード I (軽度) |
症状は稀。指で押すと外れるがすぐ戻る。 | 保存療法 (体重管理など) |
| グレード II (中度) |
スキップが頻繁。関節炎のリスク増。指で押すと戻る。 | 保存療法基本 (頻繁なら手術検討) |
| グレード III (中重度) |
常に脱臼状態。骨の変形が始まる。指で戻せるがすぐ外れる。 | 早期手術推奨 |
| グレード IV (重度) |
常に脱臼。強い骨の変形。指で戻せない。歩行困難。 | 手術必須 (困難な場合も) |
重要:愛犬のグレードを正確に知るには、レントゲン検査を含めた獣医師の診断が不可欠です。これにより「将来的なリスク」を把握できます。
【治療法】グレード別で見る手術と保存療法の選択肢
グレードI・IIが対象の「保存療法」
外科手術を行わず、内科的治療や生活環境の改善によって症状の悪化を防ぐ方法です。
- 体重管理: 関節への負担を減らす最重要対策。
- 環境整備: 滑る床の対策など。
- 投薬・サプリ: 炎症を抑える薬や、グルコサミン等の活用。
グレードII~IVで検討される「手術」
脱臼をなくし、骨の変形と再脱臼を防ぐために、骨や筋肉の構造を修正します。
手術に踏み切る基準
- ・保存療法でも痛みがコントロールできない
- ・グレードIII以上に進行した
- ・頻繁な脱臼で日常生活に支障がある
【手術の費用と術後ケア】後悔しないための情報収集
費用の目安(片足)
20〜50万円
※病院や術式により変動します
- ・手術料、麻酔料
- ・入院費、検査費
- ・保険適用: 加入時期やプランによるため要確認
術後の重要ケア
- 絶対安静: 数週間はケージレストが基本。
- エリザベスカラー: 傷口を舐めさせない。
- リハビリ: 獣医師指導のもと、関節の曲げ伸ばし等を行う。
【再脱臼を防ぐ】今日からできるパテラの予防と生活環境
手術の有無にかかわらず、以下の「予防策」は必須です。
最重要項目:適正な「体重管理」
歩行時、膝には体重の2〜3倍の負荷がかかります。1kgの増量は、膝に2〜3kgの重りを乗せることと同じです。
- 高タンパク・低カロリーの食事管理
- おやつの制限
自宅の環境整備と運動
滑る床は最悪の環境です。滑り止めマットやカーペットを生活動線に敷きましょう。
ソファやベッドにはスロープを設置し、ジャンプさせないようにします。
まとめ:愛犬の「最善」を獣医師と一緒に見つける
パテラの手術や治療は、飼い主様にとって大きな決断です。しかし、大切なのは愛犬が痛みなく笑顔でいられる時間を最大化すること。
インターネットの情報だけでなく、愛犬の状態を最もよく知る獣医師と二人三脚で、最善の道を見つけていきましょう。