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「イルカの健康管理」へ挑戦!沖縄美ら海水族館と共同開発スタート
PetVoiceはこのたび、沖縄美ら海水族館(運営:一般財団法人沖縄美ら島財団)と連携し、イルカの行動モニタリング支援アプリケーションの試作・実証開発をスタートしました。
これまで犬猫たちの「見えない体調変化」を可視化してきたPetVoiceが、水族館のイルカという新たなフィールドに進出。今回の取り組みでは、定点カメラで撮影された映像から、イルカの活動・休息状態を自動判定するアプリケーションを開発します。
なぜイルカにモニタリングが必要なのか?
国際的に高まる動物福祉の重視に応えるため、水族館においても客観的かつ継続的な行動データの取得が求められています。しかし、現状のイルカの行動や健康状態の把握は飼育員の観察に頼る部分が多く、科学的・定量的な評価が難しいのが実情です。
飼育員は毎日イルカの行動や食欲を記録し、食べ残しや泳ぎ方の変化から体調をチェックします。イルカは肺呼吸のため、呼吸音やリズム、吹き出す息の色やにおいも観察し、耳・目・鼻を使って細かく健康管理を行う必要があります。
さらに、知能の高いイルカにとって退屈や孤独はストレスとなるため、遊び道具やパフォーマンスで脳を刺激し、精神面のケアも大切にされています。
PetVoiceは、これまでに犬猫用のAI開発の過程で培ってきた映像解析技術を応用し、水中のイルカの活動状態を自動で判定する仕組みを開発します。これにより、飼育員の観察だけに頼ることのない科学的・定量的な評価を行うことを目指します。今後はリアルタイムでのストレス兆候の把握など、さらなる発展も視野に入れています。
担当者コメント
【一般財団法人沖縄美ら島財団 鈴木 颯人】
現在、水族館では動物福祉の観点から、飼育動物の「幸福度」を客観的に評価する指標が求められていますが、イルカについては手法が確立していません。今回の技術開発は、イルカのストレスや異常行動を定量的に評価する基盤となるものであり、実用化されれば、飼育管理や環境改善に役立ち、水族館全体の福祉向上に大きく貢献すると期待しています。
【株式会社PetVoice 取締役CTO 大城 啓吾】
「まさかイルカの健康管理まで担う日が来るとは思いませんでした(笑)。ただ私たちは“言葉を話せない生き物の健康をテクノロジーで支える”という信念を持っています。今回のプロジェクトはその延長線上にある、非常に意義深い挑戦です。」